
【梅ちゃんおすすめ本】
庭文庫にて展示「to the north」を行っている梅ちゃんおすすめの本です。
梅ちゃんより、この本のご紹介です。
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一行は、オークとトリネコとマツが生えている大きな谷に向かって下り、まもなく銀色の光る幅の広い川についた。これが「風の川」にちがいない。
とつぜんの種のにおいがしてきた。野営地は、もうすぐそこらしい。(本文より引用)
舞台は6000年前の北極園。厳しくも美しい大自然のなかで、人や動物、植物そして精霊たちとの暮らし。初版の年に手に取っているので9歳の時、平置きされる酒井さんの表紙絵が目に入り、手に取り購入してもらったことを今でも覚えています。私が北方を目指すのはこの作品の影響も強くあると思います。太古の森にはあらゆる気配が濃厚に存在し、気づくともうその中に自分もどっぷりといて、時々くて「はっ!!!!」目の前には枕、そう、私、布団の中にいたのでした。気づくと黒い森の中を走る、オオカミのウルフやオオカミ族の少年トラクになって。そういった没頭感や臨場感を作り出すことが本当に上手な作家さんです。ミシェル・ペイヴァー。