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「未来の日本社会はこういう風にして作られていくに違いない。地味で、具体的で、明るい内容」 ──帯文・養老孟司
「創造的過疎」で知られる徳島県神山町で、
まちにあった唯一の農業高校のカリキュラム改革を担った
女性と仲間たちの、6年間の冒険の記録。
いくら移住者が増えても、どれだけ企業を誘致しても、
子どもたちが通える学校が地元になければ、次世代は育たない。
地域の持続的な創生は、地元の教育環境の充実があってこそ。
神山の農業高校(徳島県立城西高校神山校)の挑戦から見えてくる、
地域と教育のこれから。
【目次】
1.「高校」からはじめる
2.地域と高校が育ち合う、4つの試み
教室での学びが社会と結びついていない
試み① 地域をフィールドに学ぶ〈神山創造学〉
試み② 種から景観をつくる〈どんぐりプロジェクト〉
試み③ 学校で培った技術を生かして働く〈孫の手プロジェクト〉
試み④ これからの食・農・環境を考える〈まめのくぼプロジェクト〉
経験のない取り組みを一緒にやってみる
3.試みを可能にする試み
「地域らしさ」の基盤の上で
状況づくり① 学校を超えて先生がつながる〈先生みんなでごはん〉
状況づくり② 学科を再編する
状況づくり③ 地域公社という歯車
コーディネーターという職能
4. 入り口と出口を変える
このまちで過ごす3年間が将来にどうつながるか
暮らしをつくる〈あゆハウス〉
自分を開き、相手を受け容れる新入生合宿
自分の判断軸を育てていくインターンシップ
問いを変えてみる
5.試みから生えてきたもの
「まちづくり」でなく「まちが生えてくる」
パン職人とパン好き教員による公開授業、そして
師匠を訪ねてニューヨークへバーガー修行
惹かれる大人のもとで暮らしてみる
無理のない、力の合わせ方