「複雑系」が世界の見方を変える
関係、意識、存在の科学理論
ニール・シース
西村 正人
亜紀書房
2420円税込
◤読んだ後、目の前の風景は同じには見えない。◢
◉極小から無限へと、世界はシームレスに織り上げられる。それを見つめる意識の正体とは?
◉「間質」研究で知られ、複雑性理論の研究でも注目される科学者が、複雑系理論の歴史と面白さをわかりやすく概説。
◉カオス理論、相対性理論、量子力学といった科学知識に加え、哲学や仏教の知見を縦横に用いて、世界と意識の謎に迫る、知的好奇心を刺激するサイエンス書。
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「わたしが水を飲もうとしてコップを持ち上げるとき、コップを持ち上げているのは宇宙なのだ」
本書を読めば、この文章の意味が腑に落ちる。
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【目次】
まえがき
Ⅰ 複雑性
第1章 存在の科学
第2章 秩序、カオス、複雑性の起源
第3章 複雑性の規則と隣接可能性
Ⅱ 相補性とホラルキーあるいは「無限の身体」
第4章 細胞レベル:身体と細胞
第5章 分子レベル:細胞説を超えて
第6章 原子レベル:ガイア
第7章 素粒子レベル:量子ストレンジネス
第8章 すべてのレベル:時空と量子泡
Ⅲ 意識
第9章 「意識のハード・プロブレム」について
第10章 ウィーン学団と科学的経験論
第11章 クルト・ゲーゲルと形式論理学の限界
第12章 形而上学の帰還:根源的認知
あとがき
訳者あとがき
出典に関する注
書誌
参考資料
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著者紹介
ニール・シース(Neil Theise)
ニューヨーク大学グロスマン医科大学院教授。病理学を専門とし、成体幹細胞の可塑性や間質の組織などの研究で知られ、長年にわたり複雑性理論に関する研究をつづけてきた。これまで人体の一組織にすぎないと考えられていた間質は、固有の生理機能を営む臓器と捉えられるべきであるとの見解を示し、一般メディアにも取り上げられ大きな注目を集める。本書がはじめての著書。
西村 正人(にしむら・まさと)
1960年、京都府生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専攻卒。出版社、ソフトウェアメーカー等勤務を経て翻訳へ。訳書に『スペシャルティコーヒーの経済学』(共訳・亜紀書房刊)