





















この世界が、あなたにとって、ちょっとでも生きやすくなりますように。
自分自身を優しくいたわる「ヒント」がつまったエッセイ集。
大江健三郎、ハン・ガン、津村記久子、文月悠光、『ブルーロック』、『君と宇宙を歩くために』……文学研究者が出会った、人生に寄り添ってくれる「言葉」と「物語」。
「養生という言葉を私は自分自身の生を養うさまざまな物語とつなげて考えてきた。ちょこんと横に置いて、ヒントとなる物語。自分の感情を教えてくれたり、生きる力をくれるような表現。それらを養生する言葉として捉えてきた。養生する言葉は、生きるための知恵であり、私よりも先に生きてきた人たち、同時代に生きている人たちが重ねてきた、輝くような実践の集積である。」
装幀・装画:鈴木千佳子
はじめに
1.「私」の物語を探しに
2.トラウマとともに生きるということ
3.傷について語る言葉
4.人生の手引き書をつくる
5.あきらめという鎖をほどく方法
6.助けを求められる社会のために
7.自分を笑わない誰かと生きる
8.養生はいつも社会的なもの
9.災害と養生について
10.あなたの話が聴けたらうれしいです
11.変わってゆく私を受けとめる
12.アンラーンの練習
13.看護について学ぶ
14.他者の世界を聴く
おわりに
著:岩川 ありさ(イワカワ アリサ)
1980年、兵庫県生まれ。早稲田大学文学学術院准教授。東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程修了。博士(学術)。専攻は現代日本文学、フェミニズム、クィア批評、トラウマ研究。著書に『物語とトラウマ クィア・フェミニズム批評の可能性』(青土社)がある。