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もりのあさ/出久根育

1,980円

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これからの季節になにかよい出かけたく絵本などなにかないだろかと新入荷の本を見ていて、あ、これ読もうと思い、手にとる。出久根育さんの『もりのあさ』である。先日誰かがこの絵本のことを投稿しておられ見た。いい絵本だろうなぁと思いそういえば偕成社さんから入荷したなかにあったなぁと思い出して、今日読む。いい。すごくよい。すごい。なにがよいかっていうとまず絵に流れるものがすごくよい。もりのあさという題名のとおりの絵本であり、朝の森に散歩に出かけるのだけれども、すごいのはこの絵本のなかの絵たち風景ごとにというか、森は朝でと昼間でと夜でとでまるで違う風景の風合い、質を身に感じさせてくれるのだけど、その朝の森の感覚がちゃんと現われ、夜の森のことを想う場面ではちゃんと夜の森の質が読むこちらの身にしんと感ぜられるのだ。だがその微細な質の違いを含めもちながら全編に渡る森のあの霧のような涼しげでやわこい霧散するような流れる感覚が身体を満たす。観て読むだけでこれはほんとうに森のなかにゆける絵本なのだ。そこがすごい。それはきっとこの出久根さんが森のそれら微細ないろんな感覚を思い出しながら一枚ずつの場面をていねいに描くがゆえにできうる所行なのだ。こんなふうにいろいろな森の時間におけるあの気持ちがいいものを感じられるなんてと僕は驚く。都会の人で森に行きたくて仕方がない方なんかは、この絵本買うといいんじゃないかしらね。森に溶けるよ。読むだけで。 ⁡ ✳︎ ⁡ もりのあさ 出久根育 偕成社 1980円税込 ⁡ ⁡ [版元紹介文] ⁡ 女の子は、朝もやが残るころにカゴを持って森へと出かけていきます。まだ目覚めたばかりの森。クモの巣には宝石のような朝露が光り、鳥たちは遠慮がちにおしゃべりをはじめ、やがてリスたちも枝の上に姿を見せます。目の前にある森は、夜になるといったいどんな様子をしているのでしょう? 鳥たちはどこで眠りについて、リスたちの赤いしっぽはどんな色に見えるのでしょう? いつものベリーを摘むお気に入りの場所で、女の子は目をつぶって夜の森のことを想像しはじめます。咲いているはずの花や、空の上の方に見える月、飛んでいるものたちや、足音を忍ばせて歩くものたちのことを。まだ今は、自分の周りの小さな世界のことしか見ることができないけれど、女の子はまるで森と共鳴しているように、静かで優しい夜の森をありありと思い浮かべることができるのでした。みずみずしい朝の森と、密やかな夜の森が絵本の中に広がります。 ⁡ ✳︎ ⁡ あと2日で5月が終わる。6月には梅雨入り。雨降りの庭文庫は僕は大好きでこの絵本に流れる霧のような森の感触が庭文庫にも流れる。とりわけ雨の庭文庫にはそうしたしずけさが強くなる。晴れの庭文庫も好きなのだけれども雨のあの静けさも好きだ。また朝と昼間と夜でやはり庭文庫も異なる。GWみなさんたくさん来てくれたけど僕は人があまり出回らない季節のが旅したい。人里を離れ森へ庭へ。人間の熱からすこしだけ距離を置く旅もいい。梅雨にはそんな旅はどうだろうかと思う。6月の庭に通ずる絵本。店頭、webで。ぜひ。おすすめ。 ⁡ 泊まりきてね。 ⁡ 百瀬雄太

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